短鎖脂肪酸と腸内細菌、食物繊維に関わりについて下記ニュースを参考にしてメモ書きしました。
食物繊維が体に良いのは短鎖脂肪酸を作るからだろうか
●短鎖脂肪酸(SCFAs)とは?
・脂肪酸の一部で、炭素数6以下のものを指す。具体的には酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、酪酸、イソ吉草酸、吉草酸、カプロン酸、乳酸、コハク酸を指す。
・ヒトの体内でも腸内細菌が食物繊維を発酵する際に短鎖脂肪酸を作り出し、健康維持に欠かせない役割を果たしている。ヒトの場合、酢酸、プロピオン酸、酪酸の3種が代表的な短鎖脂肪酸。
・SCFAsは、炎症性疾患や糖尿病、心血管疾患を予防する働きもあるといわれる。
●腸内細菌
○バクテロイデス
・難消化性のフラクトオリゴ糖および単糖を代謝して栄養源としている。
・人間の大便には1gあたり100億から1000億匹存在する。
・基本的には病気の原因とはならないが、日和見感染症の原因となる細菌のひとつである。
○フィルミクテス
・腸内細菌や皮膚常在菌、病原菌あるいはヨーグルトなどの発酵食品を通じて人間にも比較的なじみが深い。
○プレボテラ
・歯周病の原因となる。
○ラクノスピラ
●伊フェデリコ2世・ナポリ大学の報告
・主に植物性食品が中心の食事だった対象者の便にバクテロイデスが多かった。
・主に動物性の食事を食べている者は、フィルミクテスが多かった。
・バクテロイデス、フィルミクテスは、複雑な炭水化物(食物繊維)を分解できる種であり、これが主にSCFAsを生成していると思われる。
・尿検査では心血管疾患の要因として考えられているトリメチルアミン-N-オキシド(TMAO)の量は、地中海式食の者では低かったことが明らかとなった。
TMAOは、Lルミノコッカスを含む、動物性たんぱく質や脂質の摂取量に影響を受ける微生物と関連していた。卵、牛肉、豚肉と魚は、カルニチンやコリンの元となる。これが腸内細菌によってトリメチルアミンとなり、これが肝臓で処理され、TMAOとして血中に移行する。
2015年12月11日
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