血中のエンケファリンのレベルと乳がんの関係に関するニュースです。
参考記事
エンケファリンのレベルが低い中年女性は乳がんになるリスクが高い
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=50424&-lay=lay&-Find
●オピオイドとは?
・ケシから採取されるアルカロイドや、そこから合成された化合物、また体内に存在する内因性の化合物を指し、鎮痛、陶酔作用があり、また薬剤の高用量の摂取では昏睡、呼吸抑制を引き起こす。
・このようなアルカロイド(オピエート)やその半合成化合物には、モルヒネ、ヘロイン、コデイン、オキシコドンなどが含まれ、また合成オピオイドにはフェンタニル、メタドン、ペチジンなどがある。これらは本来的な意味で麻薬である。
・オピオイドとは"オピウム(アヘン)類縁物質"という意味であり、これらが結合するオピオイド受容体に結合する物質(元来、生体内にもある)として命名された。
・内因性のオピオイドにはエンドルフィン、エンケファリンなどがある。
●エンケファリンとは?
・鎮痛や抗ストレス作用を有する血中に循環する安定なペプチドである。
●スウェーデン・スコーネ大学病院とルンド大学からの報告
・約1,900名の健康な女性から採取した血液サンプルに基づいて、平均約15年の乳がんの発生率について追跡調査した。対象女性の平均年齢は、57歳であった。
・解析の結果、エンケファリンのレベルが低い中年女性は乳がんになるリスクが高いということが判明した。エンケファリンが低レベルの女性では、高レベルの女性に比べて乳がんのリスクが3倍以上だった。
・対象女性より平均年齢の高いグループでの対照研究により、低レベルホルモンと乳がんとの関連がさらに強まる結果となった。
・これらの研究を総合した結果、エンケファリンが直接腫瘍の阻害効果を有するだけでなく、がん細胞に対する免疫系の活性化を強化するという結論に至ったと研究者らは述べている。
2016年01月01日
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