マウスの実験で、有酸素運動、無酸素運動、インターバル運動がそれぞれニューロン新生にどのような作用をもたらすか調べた研究のニュースです。
参考記事
有酸素運動を継続することで成人の脳神経新生が増加
●フィンランド・ユヴァスキュラ大学の研究者による報告
・持続的なランニング運動(有酸素性)、高強度短時間インタバルトレーニング(HIT)、さらにはレジスタンス運動(無酸素性)のそれぞれの運動様式が雄ラットでの成熟した海馬の神経新生にどのように影響を与えるのかについて検討を行った。
・一般に広く用いられている研究用ラットであるSDラットに加えて、有酸素性トレーニングに高感受性の応答を示すように遺伝的に調整されたラット(HRT)と、逆に低感受性の応答を示すように調整されたラット(LRT)を用いて行った。
・運動トレーニングは6〜8週間にわたって行われ、座業中心性モデルとしての同種のラットと比較対照された。
・結果、海馬において新しいニューロンがもっとも多く新生されたのは、長距離を走ったラットであり、さらに有酸素性運動に高感受性を示す様に調整されたラット(HRT)であった。座業中心モデルに対比して、自発的に回し車を走ったHRTラットは実験終了後に2〜3倍の新生ニューロンが海馬に見られた。
レジスタンス運動群ではこの様な作用は見られなかった。
HIT運動群での新生ニューロンは、ゼロではなかったものの数が少なかった。
・有酸素性運動の継続を通じてニューロン新生を惹起することによって、海馬のニューロン・リザーブ(余裕細胞)が増加し、ヒトにおいても結果として学習能力を高める可能性がある。
2016年02月18日
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