ウコン(ターメリック)の有効成分クルクミンにヒトパピローマウイルス(HPV)関連のがん、子宮頚がんや口腔がんに効果があるかもしれない、というニュースです。
参考記事
ウコンが口腔がんの潜在的治療薬に
●ウコンの有効成分であるクルクミンとヒトパピローマウイルス(HPV)
・HPVは、子宮頚がんや口腔がんの原因になると考えられている。
・このニュースの研究グループは、2005年にHPVと子宮頚がんに対するクルクミンの効果を報告している。クルクミンは抗酸化作用があって、HPVの発現を遅くし、HPV感染が拡大するのを抑える。
●米国エモリー大学からの研究報告
・今回の研究で、クルクミンは、細胞性転写因子AP-1とNF-kBのレベルを下方制御することによって、感染した口腔がん細胞におけるHPVの発現を遅くした。
※AP-1(activator protein 1、アクチベータータンパク質1)
・サイトカインや成長因子、ストレス、バクテリアやウイルスの感染など様々な刺激に応答して遺伝子発現を制御している。
・同様に、細胞の分化や増殖、アポトーシスなど多くの細胞プロセスを制御している。
※NF-kB(核内因子κB、nuclear factor-kappa B)
・ストレスやサイトカイン、紫外線等の刺激により活性化される。
・免疫反応において中心的役割を果たす転写因子の一つであり、急性および慢性炎症反応や細胞増殖、アポトーシスなどの数多くの生理現象に関与している。
・NF-κB活性制御の不良はクローン病や関節リウマチなどの炎症性疾患をはじめとし、癌や敗血症性ショックなどの原因となり、特に悪性腫瘍では多くの場合NF-κBの恒常的活性化が認められる。さらにNF-κBはサイトメガロウイルス(CMV)やヒト免疫不全ウイルス(HIV)の増殖にも関与している。
2016年02月24日
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