アメリカの高齢者の半数以上が予防としてアスピリンを常用しているそうです。アスピリンを予防として常用する場合の期待する効果と懸念事項についてのニュースです。
参考記事
米国の高齢者半数以上がアスピリンを常用
●米国の全国調査
・2,500人を超える45〜75歳の成人に対し調査を行った。
・うち、51%が日常的にアスピリンを摂取していると回答しており、21%が過去のある時期に摂取していたことを回答している。回答者の平均年齢は60歳であった。
・アスピリンを常用する高齢成人の81%が心臓発作や脳卒中の既往歴が無いのに、予防の為にアスピリンを常用している。
一次予防手段として、冠動脈疾患やがんなどの予防を期待しながらアスピリンを摂取する習慣を持っている。
●アスピリン使用の効果、懸念
・アスピリンの使用は心臓発作や脳卒中を予防する。
・いくつかの研究ではアスピリンががん予防、とりわけ直腸結腸がんの予防に効果があることを示唆する研究もある。
・米国予防医学タスクフォースではアスピリンが高血圧や高コレステロール、喫煙や糖尿病など心血管疾患の高リスク者に対して予防措置として摂取することの有益性を認めている。
これら高リスク患者のアスピリン使用に関する客観基準は患者の持つリスク因子の数、年齢や性別に基づく。
・アスピリンが最初の心臓発作を経た人や狭心症、脳卒中などの既往がある人には有益であるということに疑いはないが、予防としてのアスピリン使用については寄せ集めの知見に過ぎない。
・アスピリンは出血傾向を増大させるので、出血性疾患のイベント、例えば消化器性出血などのリスクが増大する。
2016年02月27日
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