2016年03月16日

血中脂質レベルとビタミンEの効果との関係

血中脂質レベルが高いとビタミンEが必要な組織に届けられず、効果を発揮しにくくなる、というニュースです。

参考記事
血中脂肪が高いとビタミンEの組織への到達が妨害される


●ビタミンEの効果

・脂溶性の強抗酸化剤として働き、フリーラジカルの除去や神経機能において重要な役割を果たす。

・動脈壁や脳、肝臓、眼、皮膚などの組織に必要であるというだけでなく、体中の組織で必要不可欠。

●ビタミンEの摂取

・一般に食事中の食用油や野菜などから摂取できる。

・ビタミンEの推奨量を下げるべきだという意見と、吸収率を考えれば1日15mgという推奨量は適正だ、という意見もある。

・研究によれば、サプリメント補給をしないアメリカ人の90%以上が食事からだけではビタミンEが不足している。

●オレゴン州立大学からの研究報告

・若者から高齢者まで41名の男女にビタミンE摂取として重水素標識されたコラードの若葉を食べてもらい、ビタミンEが体内のどこへ行くのかを追跡した。

・年齢や性別ではビタミンE吸収に違いはなかったが、血中にビタミンEが留まっている時間は血中脂質レベルによって異なっていた。

血中脂質レベルが高い人では組織が炎症を起こして酸化の攻撃を受けているため、より多くのビタミンEが必要になるが、ビタミンEが血液中に入って必要な組織に行き渡るのをコレステロールや中性脂肪などの血中脂質が邪魔しているという。

・研究は放射性トレーサーではなく安定同位体を用いる方法でも行ない、体の組織へ運ばれたビタミンEの量を計算した。

すると、放射性ビタミンEを用いたこれまでの方法では吸収率81%と考えられていたものが安定同位体を用いる方法では24%しか吸収されていなかった。

この手法のほうがより正確だと研究者らは考えている。
posted by ほのぼん at 19:00| Comment(0) | 病気予防 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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