加齢とともに亜鉛が欠乏し、炎症反応が増加する、というニュースです。
参考記事
高齢者の亜鉛欠乏は免疫系に影響
●亜鉛の機能
・必須の微量栄養素であり、成長発育、神経機能、免疫系など多くの生体制御機構に必要である。
・肉や魚介類などたんぱく質の豊富な食品に多く含まれており、特に牡蠣に多く含まれる。
●米国オレゴン州立大学からの研究報告
・亜鉛欠乏と炎症の関係を明確にするために、細胞を用いて実験を行い、亜鉛欠乏が炎症反応の上昇を起こすことを発見した。
・亜鉛低下によって、正常でない免疫細胞の活性化とインターロイキン6(IL-6)の調節異常を引き起こすことも発見した。
亜鉛が足りなくなると、細胞の炎症を管理するシステムが活性化されて、異なった形で反応をはじめる。これによって細胞がより多くの炎症を促進することになる。
・生きているマウスの若年及び高齢の状態の亜鉛レベルを比較したところ、高齢マウスでは、慢性炎症が上昇し亜鉛レベルが低下しており、IL-6メチル化も減少していた。
IL-6メチル化は、遺伝子発現にエピジェネティックな影響を与えるものである。
IL-6メチル化の減少は、高齢者の免疫細胞でも見つかっているという。
・米国65歳以上の高齢者の40%近くが必要な亜鉛を摂取できていない、と研究者は語っている。亜鉛の豊富な食材を食べなくなることに加えて体内への吸収も悪くなることがその原因であるという。
2016年03月20日
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