2016年03月21日

慢性の不眠症、断続的な不眠症と死亡率との関連

慢性の不眠症、断続的な不眠症と死亡率との関連を調べた研究に関するニュースです。

参考記事
慢性の不眠症と死亡率の増加の関係

●米国アリゾナ大学の研究グループからの研究報告

・気道閉塞性疾患のツーソン疫学研究から慢性不眠症の成人患者1,409人を対象に検討を行った。研究は1972年に開始され、1996年までの間に数回の追跡調査が行なわれ、死亡率については2011年までの38年間追跡した。血液を採取し、血清サンプルは1972年をベースラインに、その後複数の時点で凍結保存した。

・睡眠と関連する習慣についての質問は、1984-1985年と1990-1992年の間に行われた2回の追跡調査時に行った。慢性の不眠症については、1984-1985年および、1990-1992年の調査において、2回とも不眠症の場合は慢性の不眠症、どちらかだけ不眠症の場合は断続的な不眠症、どちらも不眠症で無かった場合は不眠症でないと評価した。

・その結果、年齢、性別、体重、喫煙、睡眠薬および身体活動などの交絡因子の調整後、慢性の不眠症の人の死亡リスクは、不眠症でない人に比べて58%高く、死亡原因としてはがんより心血管疾患が多かった。

断続的な不眠症の人も不眠症でない人より死亡率が高くなっていたが、BMIや喫煙、定期的な運動、その他の因子など交絡因子を調整するとその差は見られなくなった。

・慢性の不眠症の人では死亡率の独立した危険因子であるC反応タンパク質(CRP)の血清レベルが、有意に上昇していた。ハザード比が1.36とCRPはそれだけで独立して死亡リスクを高めたが、CRPの値で調整しても慢性の不眠と死亡率の関係に特段の変化は見られなかった。

※C反応タンパク
体内で炎症反応や組織の破壊が起きているときに血中に現れるタンパク質。
posted by ほのぼん at 18:22| Comment(0) | 病気予防 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。