2016年03月27日

リノール酸と除脂肪体重、糖尿病リスクとの関連

リノール酸の摂取が多いと除脂肪体重が増加し、また、糖尿病リスクは低下する傾向にあった、というニュースです。

参考記事
植物油を再考する時?

●先行の研究

・リノール酸が心臓血管にもたらす効果を示した先行研究から、米国心臓協会は2009年に、エネルギーの少なくとも5〜10%を、リノール酸を含むオメガ6脂肪酸の形で摂ることを勧めている。

・リノール酸サプリメントの摂取で、除脂肪体重が増加し、体幹部の脂肪が減少した。

・リノール酸は、加工食品用に硬化(水素添加)されると、トランス脂肪酸に変換される可能性が高い。

●米国オハイオ州立大学からの研究報告

・139人が参加した2つの先行研究のデータを使用した。これらの研究では、DXAスキャン、脂肪や筋肉量を測定して身体組成を評価した。

体内のリノール酸は、全て食品に由来する。12時間絶食後の男性と女性で血液検査をして、赤血球中のリノール酸(と他の脂肪酸)量を計算した。

そして、インスリン抵抗性、疾患に関連する炎症を示す2つのマーカーを評価し、リノール酸、オレイン酸、長鎖オメガ3脂肪酸について、結果をプロットした。

・リノール酸濃度が高めであると、心臓病につながる脂肪や炎症が減り、除脂肪体重は増え、また、インスリン抵抗性の可能性が低下することを発見した。

この知見は、心臓病や糖尿病の予防をもたらす可能性があり、除脂肪体重が高めであると長寿につながるので、高齢者に重要であるだろう、と研究者は述べている。

・オレイン酸(オリーブオイル)や長鎖オメガ3脂肪酸(サケやマグロ)の血中濃度が上昇すると炎症は減少するが、身体組成や糖尿病リスクの低下を示すマーカーとは関係がないようであった。
posted by ほのぼん at 18:48| Comment(0) | 病気予防 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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