マウスを使った研究で、鉄分と一緒に緑茶を摂るとエピガロカテキンガレートの効果が減ってしまった、というニュースです。
参考記事
緑茶と鉄は、緑茶の効能も損なうかも
●緑茶、カテキン、エピガロカテキンガレート(EGCG)
・カテキンは、主にお茶に含まれるポリフェノールの一種で、お茶に特有の苦渋味成分のもととなる物質。
・カテキンは、ポリフェノールの中のフラボノイド、その中でもフラバノールという種類に入る。
・緑茶中には、エピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレート(EGCG)などの約4種類のカテキンが含まれている。
その中でもEGCGが一番多く、含まれるカテキンの50〜60%を占めている。
・EGCGは、カテキンの中でも抗酸化作用をはじめとし、広範な生理活性を持っている。
●米国ペンシルベニア州立大学からの研究報告
・炎症性腸疾患のマウスを使って実験。
・EGCGが、炎症時に白血球が放出する炎症誘発性酵素ミエロペルオキシダーゼを強力に阻害することを発見した。
EGCGによるミエロペルオキシダーゼの不活性化は、炎症性腸疾患(IBD)の再燃を緩和するのに有効であり得る。
ただし、EGCGと鉄分を同時に摂取すると、EGCGに鉄が結合してミエロペルオキシダーゼを阻害する能力を失う。
・炎症性腸疾患は、出血性下痢、疼痛、疲労、体重減少、鉄欠乏症や貧血など他の症状をもたらす消化管の慢性炎症によって特徴付けられる。
炎症性腸疾患の患者は鉄分サプリメントを処方されることが一般的である。
ところが、同時に緑茶と鉄分サプリメントを摂取することは、両方の栄養素が結合して互いの効果を打ち消すので逆効果になる。
2016年03月28日
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