緑茶に含まれるエピガロカテキン-3-ガレート(EGCG)がサーチュイン3(SIRT3)の関与を介して口腔ガン細胞を死滅させている、というニュースです。
参考記事
緑茶成分が口腔がん細胞を殺すメカニズムが明らかに。
●ペンシルベニア州立大学による研究
・初期の研究では、緑茶に含まれるエピガロカテキン-3-ガレート(EGCG)が、正常細胞を傷つけることなく口腔がん細胞を殺すことが示されたが、そのメカニズムについては明らかになっていなかった。
・研究チームは、ペトリ皿で正常な細胞とがん細胞を成長させ、その後EGCGに曝露させ、酸化ストレスと抗酸化反応を測定した。ミトコンドリア機能と酸化ストレスを測定する蛍光染料を用いた写真による画像処理により何が起こっているかを確認した。
・EGCGは、がん細胞内でミトコンドリアに損傷を与える活性酸素種の形成を引き起こし、ミトコンドリアがさらに活性酸素種を作り反応し、細胞死を引き起こしていると考えられる。
・サーチュイン3 (SIRT3)と呼ばれるたんぱく質がこのプロセスで不可欠であることを発見した。
SIRT3はミトコンドリア機能と体内の組織の多くにおける抗酸化応答に重要な役割を果たしているため、EGCGはがん細胞ではオフにし、正常細胞ではそれをオンにするというように、がん細胞内にあるSIRT3の活性に選択的に影響を与えている可能性がある。
2016年04月20日
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