ビタミンDが免疫系を活性化し、大腸がんのリスクを低下させるかもしれない、というニュースです。
参考記事
ビタミンDは免疫能を高めて結腸直腸がんから身を守る
●ビタミンDと大腸がんの他の研究の知見
@ビタミンDが、がんの予防に重要な役割を果たしていることを示す研究が相次いでいる。
A実験室による研究で、ビタミンDは、がん細胞を認識・攻撃するT細胞を活性化して免疫系の機能を増強できることが示唆された。
●米国のデイナ・ファーバーがん研究所による研究
・上記@Aをふまえ、免疫系におけるビタミンDの役割が、ビタミンの循環レベルが高い人の大腸がん率の低さの原因なのかを明らかにすることを目的とした研究。
・看護師健康調査と健康のプロフェッショナル追跡調査に参加した、17万人のデータを利用。この中から、318名の結腸直腸がん患者と、がんの無い624名を慎重に選択し比較した。
参加者ががんを発症する前に、この942名の血液サンプルを1990年代に採取した。その後、ビタミンDから肝臓で産生される物質である25-ヒドロキシビタミンD(25(OH)D)をテストした。
・その結果、25(OH)Dの量が多い患者は、がん組織内に免疫細胞が豊富に存在する大腸癌を発症するリスクは平均よりも低いことが明らかになった。
・ビタミンDはがんに対する体の防御を高めるために免疫システムと相互作用することができるという基礎実験室での発見を実際の患者を対象に対しても確認できた。
2016年04月30日
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