2016年05月25日

HDLが高くてもLDLと中性脂肪も高いと効果がない?

HDLは善玉コレステロールと言われていて、高いと心血管疾患に効果があると思われているが、LDLや中性脂肪の値が高くて異常があるとHDLが高くても効果がないかもしれない、というニュースです。

参考記事
HDLは、本当に"良い"コレステロールだろうか?
Is Isolated Low High-Density Lipoprotein Cholesterol a Cardiovascular Disease Risk Factor? New Insights From the Framingham Offspring Study.

●米国メリーランド大学医療センターからの研究報告

・フラミンガム心臓研究の各世代のコホートからの約25年間のデータを分析し、HDL、LDLおよび中性脂肪(トリグリセリド、TG)が、心疾患リスクの増加または減少に与える役割に焦点を当てている。

1987年から2011年に、心血管疾患がない男性と女性 3,590人を追跡調査した。

HDLの値が独立して(LDL、TGの値と関係なく)心血管疾患リスクに影響しているのか、それとも、LDLやTGの値に依存しているのか調べた。

・HDLは、心血管リスクを一様に予測することはなかった
・TGおよびLDLにより、HDL低値とHDL高値いずれにおいても、心血管疾患の発症率が変化した。
・LDLとTGのいずれか一方が高濃度、または両方が高濃度で存在すると、HDL低値による単独のものの作用と比較し、心血管疾患リスクは30〜60%高くなった
・TGおよびLDLが100mg/dLを超えている場合には、HDL高値は心血管疾患リスクの減少とは関連していなかった。

上記結果より、HDLの保護作用が、TGとLDLの濃度に依存していて、これらの脂肪が正常範囲にないと、HDL高値であっても保護効果はない、ということを示している。
posted by ほのぼん at 19:00| Comment(0) | 病気予防 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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