飽和脂肪酸を減らして他と置き換えた場合、多価不飽和脂肪酸を摂取した場合の冠状動脈性心臓病のリスクとの関連を調べた研究のニュースです。
参考記事
食事由来の多価不飽和脂肪酸は、冠状動脈性心臓病リスクを低下する
●東フィンランドの大学による研究
・1984-1989年における東フィンランド大学で行われた"クオピオ虚血性心疾患のリスクファクター研究(KIHD)"のベースライン時に、42-60才であった1,981人の食習慣を評価した。
脂肪酸をその他のタイプの脂肪酸や炭水化物と変えると、冠状動脈性心臓病リスクにどのような影響があるかを検討するため、コンピューターによる代替モデルを使用した。
・上記モデルによると、多価不飽和脂肪酸の消費は、それが飽和脂肪・トランス脂肪・炭水化物のうちのどれと置き換えられたかに関係なく、心臓病による死亡リスクの低下に関連していた。
飽和脂肪を炭水化物に変えた場合は、心臓病のリスクには影響しなかった。さらに、グリセミック指数によって測定した炭水化物の品質は、これらの代替モデルとは無関係であった。
一価不飽和脂肪酸の消費によりリスクは高くなった。
・今回の研究結果から、食事からの飽和脂肪をただ減らすだけで心血管疾患リスクが低下するわけではなく、飽和脂肪を減らして何と変えるかが重要であることがわかった。
炭水化物に変えた場合はGIを考慮しても影響はなく、一価不飽和脂肪酸の場合は逆に高くなった。
一方、多価不飽和脂肪酸は独立して致命的な冠動脈疾患のリスクを低下させるようだ。
2016年06月19日
この記事へのコメント
コメントを書く