長時間の座位による悪影響を1時間毎の5分の徒歩によって回避できるかもしれない、というニュースです。
参考記事
休憩をとって少し歩けば、長時間の座位による悪影響を帳消しにできる
●長時間の座位の悪影響
・コレステロールレベルを高くしたり、腹部周囲径が大きくなるというようなリスク因子と関連しており、心血管・代謝性疾患となる可能性がある。
・ヒトが座ると、筋肉が収縮をしないことからいわゆるミルキング・アクション(筋活動によって血液が効果的に循環する作用)が滞り、心臓潅流が少なくなってくる。血液が脚に溜まり、動脈の内皮機能や血流量が増えた場合に血管が拡張する柔軟性に影響を与える。
●インディアナ大学による研究
・11名の肥満でない健康な20-35才の男性を対象に、2件のランダム化試験を行った。
第一試験では、参加者は足を動かさず3時間座っていた。ベースライン時・1時間目・2時間目・3時間目に、大腿動脈の機能性を測定するために血圧測定用のカフと超音波技術を使用した。
第二試験では参加者は3時間座っていただけではなく、30分後・1.5時間後・2.5時間後に時速3kmのスピードで、5分間トレッドミルで歩いた。また第一試験と同じ間隔で、大腿動脈の機能性を測定した。
・その結果、3時間の座位時間のうち、足の主な動脈の流量依存性拡張、または動脈の血流の増加の結果による動脈の拡張が、わずか1時間後には50%も損なわれることが明らかになった。
しかし1時間座るごとに5分間の歩行を行った参加者の動脈機能は同じままであった。3時間の研究時間中、機能が低下することはなかった。
2016年06月26日
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