アスピリンを長期(5年以上)に渡って定期的に服用すると、消化管がん(大腸、胃、食道)の発症と死亡リスクを低下させる効果がある、というニュースです。
参考記事
アスピリンのがん予防効果は害を上回る
●英国のクイーン・メアリー大学(QMUL)による研究
・アスピリンの予防的使用による効果と有害性を評価した研究や臨床試験から得られたエビデンスのレビューを行った。
・その結果アスピリンを10年間服用することで、腸がんの症例数を約35%、死亡数を40%削減できることを発見した。
食道・胃がん発生率は、30%の削減、これらのがんによる死亡は35-50%低減できるという。
・アスピリンの利点を享受するためには最低でも始めの5年間、50−65才であれば10年間は1日に75-100mgのアスピリンを服用し始める必要がある。始めの3年間はアスピリン摂取の効果は見られず、死亡率は5年後にやっと減少した。
・アスピリンの長期服用は胃出血など、消化管などからの出血のリスクを増大させる危険性もあるので注意が必要。
70才未満では重篤・致命的な消化管出血の発生率は非常に低いが、それ以降となると急激に増加する。
アスピリン使用による副作用は他にも消化性潰瘍があるが、リスクは30-60%増加する。
・研究者は、明確にアスピリン服用による利益が大きい人と副作用による出血のリスクが大きい人を明確に定義するためには、更なる研究が必要と述べている。
2016年07月03日
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