紫外線UVAを浴びると、皮膚や血液中に存在する小さなメッセンジャー分子・一酸化窒素(NO)レベルを変化させ、血圧を下げる事が明らかになった、というニュースです。
参考記事
日光浴で血圧が下がるが、Dの関与は微妙?
●血圧、心血管系疾患と季節・緯度との関連
・血圧と心血管系疾患は季節や緯度によってばらつきがあり、たとえば冬季や高緯度地域など、太陽の紫外線量が少ない条件で起きやすい傾向がある。
●英国サウサンプトン大学などの研究
・健康な参加者24人に日焼けマシンの紫外線UVAを20分間浴びる実験を2回行った。1回目は紫外線UVAと熱の双方が皮膚に当たるように設定し、2回目は紫外線を遮断して熱だけが皮膚に当たるようにした。
・その結果、UVAを浴びると血管が拡張して血圧が下がり、皮膚におけるNO代謝レベルが変化したことが示された。
さらに実験したところ、あらかじめ形成され皮膚上層に蓄えられた一酸化窒素(NO)がこれらの効果に介在していることが分かった。
データは血圧の季節変動と温帯地方における心血管系リスクと一致した。
・"NOとその分解産物は、皮膚に豊富に含まれていることが知られており、血圧調節に関与している。日光を浴びると、皮膚から血液循環に移行した少量のNOが血管緊張を緩和して血圧が下がる。それにともない、心臓発作や脳卒中リスクも低下する"と研究者は述べている。
2016年09月06日
この記事へのコメント
コメントを書く