ビスフェノールAが低分子量GTPアーゼに影響し、細胞の成長過程に影響を与えるかもしれない、というニュースです。
参考記事
ビスフェノールA型プラスチックは有害だった
●グアノシン三リン酸(GTP)
・生物体内に存在するヌクレオチド。
・グアノシン二リン酸(GDP)からアデノシン三リン酸(ATP)のリン酸を受容して生合成される。類似した構造を持つATPが生物体内で高エネルギーリン酸結合のエネルギーを利用して、様々な生合成や輸送、運動などの反応に用いられるのに対し、GTPは主として細胞内シグナル伝達やタンパク質の機能の調節に用いられる。
●低分子量GTPアーゼ
・GTPを結合し、加水分解してGDPとし、さらにそのGDPをGTPに交換することで、細胞内シグナル伝達のスイッチ機能を果たす。
・細胞内で2度発生する酵素である。1つはGTP分子に結合したときの活性型で、もう1つはGTPの低エネルギー形態であるGDPに結合した時の不活性型である。これらのスイッチタンパク質は、細胞内の信号を伝送するために重要である。
●ドイツのルール・ボーフム大学(RUB)とヴッパータール大学による研究
・ビスフェノールA が2つの異なる低分子量GTPアーゼ(K-RasおよびH -Ras)と結合し、GDPがGTPと交換することを防止することを実証した。
2016年09月07日
この記事へのコメント
コメントを書く