カルシウムをサプリメントから摂取すると動脈にプラークが蓄積し、心臓病のリスクが高まる可能性がある、というニュースです。
参考記事
サプリメント由来のカルシウム、心臓にダメージか
●先行の研究の知見
・特に高齢者においては、カルシウムサプリメントを摂取しても、そのカルシウムが骨格までたどりつかなかったり、尿に排出されなかったりした結果、身体の軟部組織に蓄積されていると考えられている。
・加齢にともなってカルシウム系プラークが大動脈などの動脈に蓄積し、血流を妨げて心臓発作のリスクを高めることもわかっている。
●米国ジョンズ・ホプキンス大学の研究
・2700人以上を対象に食事アンケートと、CTスキャンを2回(各回の間隔は10年とした)受けてもらった。被験者の年齢は45-84歳、男女比は約半々だった。
・食事アンケートでは、どのような食品からカルシウムを摂っているかを訊ねるため120の設問に答えてもらった。他に、薬やサプリメントの摂取状況についても記録した。
・被験者の46%はカルシウムサプリメントを利用していたが、解析の結果、彼らは冠動脈石灰化の度合いが10年間で22%高まったことがわかった。
一方で、食事由来のカルシウム摂取量が最も多かった群の人たちは一日平均1022mg以上だったが、彼らに心臓病リスクの増加はみられなかった。
・今回の調査結果はカルシウムサプリメントとアテローム性動脈硬化症について観察したものであり、因果関係の証明には至らない。
2016年10月17日
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