ヨガ式呼吸法によって深刻な症状のうつ傾向を軽減するのに役立てることができるかもしれない、というニュースです。
参考記事
ヨガ式呼吸法で大うつ病に対抗する
●アメリカのうつ病の状況
・アメリカ国民の約半数以上が十分に応答性の見られない抗うつ薬を摂取しているといわれる。これらの治療を改善する為に追加的な治療法がしばしば加えられることがあるが、それらの効果は限定的であることが多く、しばしば抗うつ剤の使用減少による副作用を導いたり、うつ傾向が延長したり、再発したりするといった作用が見られることがある。
●過去の研究におけるヨガの効果
・ヨガ実践が軽度のうつ傾向患者やアルコール依存症患者、大うつ症患者において良好な反応を示していることが明らかになっている。
・ヨガやその他のコントロールされた呼吸が神経システムを調整しストレスホルモンを低下させる可能性があることが示唆されている。
●ペンシルヴェニア大学からの報告
・うつ傾向と不安症候で投薬治療を受けている25人の患者を対象とし、ランダム化された対照試験のパイロット的実践として行われた。
この投薬治療中の患者はランダム化されて呼吸トレーニング群とコントロール群に分類された。
最初の週で、被験者は6回のプログラムセッションをおこない、スダルシャンクリヤヨガの呼吸法の他に一般的なヨガ姿勢、座位での瞑想、ストレス教育などを組み合わせて実施した。2週目から8週目において被験者は週ごとのスダルシャンヨガフォローアップや過程での実践を実施した。
・2ヶ月後の時点で、ヨガ群はハミルトンうつレーティングスケール(HDRS)の計測値で平均数ポイントの低下が見られた一方、コントロール群では変化が見られなかった。
・処方された瞑想方法は連続的かつリズミカルな呼吸法を行うことで深く休息感のあるような瞑想状態を導く事ができるものであった。ゆっくりとして落ち着いた呼吸と素速く刺激をもたらすような呼吸を繰り返すという様式である。
スダルシャンクリヤ呼吸法は深い瞑想状態を比較的簡単に体得させ、様々な場面でも応用可能な手法でもある、と研究者は指摘する。
2016年12月07日
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