更年期のホルモン補充療法の効果とリスクに関するニュースです。
参考記事
更年期のホルモン補充療法に関する最新エビデンス
●"産科医・婦人科医(TOG)"誌に発表されたレビュー論文
○更年期症状
・本レビューは、ほてりや寝汗などの更年期症状は一般的であり、平均5年感に渡り、女性の約70%が罹患する症状であるが、約10%の女性はそれ以上継続することがあることを明らかにした。
○ホルモン補充療法(HRT)の影響
・2003年に行われた女性の健康イニシアチブ研究では、健康な閉経後女性に対するHRTの効果を検討し、乳がん・脳卒中・静脈血栓塞栓症の増加が報告された。それを受けてHRTの使用が80%減少した。
・2007年の再分析によって、閉経から10年以内の女性にHRTを与えたところ、心血管障害のリスクと問題が減少したことが明らかとなった。
・しかし研究チームは、こうした研究は症状のある若い閉経後の女性に対するHRTの影響について検討することに失敗しており、例えば更年期への移行期に症状緩和の為にHRTを行う等、絶好のタイミングで与えられたHRTの効果を検討していないとしている。
・バーミンガム市立病院のシャガフ・バコール名誉上級講師は"乳がん増加のリスクは、肥満・アルコール摂取のような他の要因よりもはるかに低い。HRTは更年期症状に最も効果的な治療法であり、個別に調整されたHRTならば、効果は最も最大限に、リスクは最小限となる。"と述べている。
2016年12月27日
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