2017年01月10日

ハタヨガで高齢者の日常的な認知機能が改善?

8週間、定期的にハタヨガを行ったところ、高齢者の日常的な認知機能が改善された、というニュースです。

参考記事
ハタヨガで高齢者の脳機能改善


●ハタヨガの概要

・瞑想と呼吸に対する意識の集中などがもとになった古典的なヨガであり、一連の様々なポーズを呼吸を行いながら行うという種類の運動。

・この運動では、ポーズを変えるときに集中した意識が必要であり、身体をコントロールすることと呼吸を同じ割合で意識する必要がある。

・身体と精神、呼吸にほぼ同時に意識を傾けることが要求されるこの運動の特異性は、ヨガ運動クラス以外での状況にも一般的に応用されるようになって、注意力の持続時間が改善するなどの結果をもたらしている可能性がある、と研究者は指摘する。

●イリノイ大学運動学コミュニティヘルス研究室の報告

・8週間のトレーニング期間を設定し、55〜79歳の成人108人を対象に、うち61人をハタヨガクラスに割り当てて検討した。残りのうち同数の参加者をコントロール群として、同期間同じ時間のセッションをストレッチングと簡単な引き締め運動を行うように割り当てた。

・その結果、8週後では、介入以前に比べてヨガ群では情報呼び戻しテスト、精神的柔軟性やタスクスイッチングテストにおいてよりスピードが高くまた正確性も高くなっていた。対照群では、介入後の認知機能改善は有意には見られなかった。両群の結果の違いは性別や年齢、社会的状態やその他の人口動態的ファクターとは独立して表れていた。

・ヨガ群の参加者は、記憶力の中でもワーキングメモリ(情報の持続的な操作や更新などに関わってくる短期記憶の一種)能力が有意に改善していた。さらにヨガ群では手元の作業を、気を散らされること無しに正確かつ迅速に遂行することができていた。これらの精神性機能は我々の日常的な認知機能に関連している。

・以前の研究では、ヨガが、不安や抑うつ性、ストレスなどを低減するといったプラスの心理効果を与える可能性について指摘されていた。また身体のストレス反応を抑制するといった作用も示唆されている。ストレスと不安感が認知機能に影響を与えることについて分かっていることから、本研究の8週間のヨガ介入では、このようなストレス軽減効果によって参加者の認知機能を活性化された能性がある、と研究者は指摘する。
posted by ほのぼん at 13:26| Comment(0) | 病気予防 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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